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スタイレム瀧定大阪/24年1月期は増収増益/海外生地販売けん引

2024年04月09日 (火曜日)

 スタイレム瀧定大阪(大阪市浪速区)の2024年1月期グループ決算は、売上高が792億円(前期比3・1%増)、売上総利益が161億円(16・6%増)、営業利益が45億4200万円(28・2%増)だった。

 国内モノ作りで人手不足やスペース不足が顕在化して機会損失が頻発し、アパレルによる海外工場との直接貿易も増えているとみられるが、伸ばした。

 品目別売上高は原料が4・3%増の24億6500万円、生地が3・8%増の438億円、衣料製品が1・8%増の286億円、ライフスタイル製品が1・0%増の33億6500万円、その他が17・8%増の9億9500万円となり、全品目が伸びた。

 生地の海外市場向け販売がけん引役を果たした。中国、韓国、香港、イタリア、米国、インド、インドネシアに置く海外法人の売上高を単純合算して円換算すると、全体で前期の157億円から170億円に拡大した。大半を占める中国向けのほか欧米向け、中東向けなどいずれもが10~15%増収となり、利益面でも貢献度が高かった。

 単体業績は、売上高689億円(3・1%増)、売上総利益112億円(13・7%増)、営業利益20億5800万円(25・4%増)、経常利益39億7800万円(94・6%増)、純利益25億3600万円(58・6%増)だった。

 今期は「昨年後半からの国内市況の冷え込みや、米中貿易摩擦や中東情勢など国内外とも不安定要素が多い」(瀧隆太社長)として横ばいを見込む。