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トップマン工業/テープ一辺倒から脱却へ/新商品開発で

2024年04月09日 (火曜日)

 バイアステープを主力とする副資材製造卸のトップマン工業(大阪府東大阪市)は、「テープ一辺倒のイメージから脱したい」(室賀昭人社長)として、バイアステープからの派生商品の開発、提案に力を入れる。ラバーテープを広幅化して生地タイプに仕上げた「ネオラバーファブリック(NRF=ネオラバー2・0)」がその一つだ。

 同社では次世代高弾性素材「ネオラバーテープ」(NRT)とその細幅タイプである「ネオラバーストラップ」(NRSTP)が売れ筋商品の一つになっている。クラレプラスチックスの熱可塑性エラストマー「アーネストン」を、ナイロン・ポリウレタンのトリコットで挟んだテープ(ストラップ)で、ポリウレタンを使わずとも高い伸長力や耐久性があり、劣化が少ない高耐久力が特徴。その生地タイプがNRFだ。

 NRFはインナーやスポーツなど幅広い用途を想定して顧客に提案中。室賀社長によると同商品の反響は「かなりいい」が、価格面がネックになっている。この問題解決に向け量産で単価を抑えるべく、半自動化設備の導入を計画する。

 同社の2024年3月期は前期比増収増益だった。OEM事業がけん引役を果たした一方、テープ製造販売のマテリアル事業部は反射テープが伸ばしたものの減収減益だった。原油高の影響を受けて価格転嫁を進めたが十分ではなかった。

 今期はマテリアル事業部で「2期連続の減は許されない」として全体で増収増益を計画する。そのため引き続き反射テープの拡販に臨むとともに、NRFの提案を強めて成約を狙い、ネオラバー3・0の開発も急ぐ。