繊維ニュース

平松工業/薄手商材を増強/24秋冬新2ブランドで

2024年04月12日 (金曜日)

 平松工業はプラス10℃の保温効果が特徴の「サーモラップ」、血行促進効果が期待できる「イフミック」という二つの新ブランドを打ち出し24秋冬のインナー・肌着商戦に臨む。

 23秋冬では裏ボアのような厚地の防寒アイテムが苦戦し、全体としても低迷気味だったと言う。しかし、大口の受注を幾つか獲得できたため、7月期決算では微増となる見通し。

 24秋冬に向けては、「季節感の出過ぎるアイテムを減らし薄手の商材で勝負する」(平松明憲専務)としており、新ブランドサーモラップ、イフミックを打ち出す。

 サーモラップはカーボン練り込みのポリエステルで蓄熱保温性能を引き上げたレディース・メンズ向け肌着。温度が10℃上がるデータが取れている。

 アイテムはレディースが8分袖の肌着、タイツ、腹巻付きタイツ、メンズが長袖シャツ、タイツ。価格はいずれも980円。このほど東西で開いた展示会では「かなりの受注が付いた」といい現在、10万枚をめどに作り込みに入っている。

 イフミックはテイコク製薬社が温泉療法に着目し開発したミネラルの結晶体を後加工で付着させたもの。血行促進効果が期待できるとしており、24秋冬ではレディース向けを先行。8分袖の肌着(1580円)、3分丈スパッツ(1280円)、ロングスパッツ(1580円)をラインアップする。

 1年半前に販売を開始した吸水ショーツが今もネット販売を中心に好調で、24秋冬から新たにフリーカット使いの新商品(1280~1580円)が加わる。

 1層目に凸凹を持たせた生地を、2層目に帝人フロンティアの高吸水・高吸湿繊維「ベルオアシス」を、3層目に防水布を、4層目に身生地を配した4層構造で25 ccの吸水力を持たせた。スタイリッシュなデザインとともに980円という値頃感が評価されている。