繊維ニュース

帝人フロンティア/機能融合でユニフォーム拡販/カジュアル化にも対応

2024年04月19日 (金曜日)

 帝人フロンティアのテキスタイル第二部は、25春夏向けのユニフォーム素材提案で、防透け性や高い紫外線遮蔽(しゃへい)率(UPF)などを兼ね備えた「ウェーブロンUP」、高通気とストレッチ性を併せ持つ「エアーインプレッションUP」などを訴求する。ニットの充実など、展開商品の幅出しを図ることで販売拡大を目指す。

 ウェーブロンUPは、特殊仮撚り糸(高濃度フルダルコンジュゲート糸)と特殊織・編み構造を組み合わせて機能を付与した。防透け性指数は計器法で93以上を示し(100に近いほど透けにくい)、UPFは50+以上を誇る。加工条件の適正化によって高物性も実現した。

 織物とトリコットに加え、25春夏はニーズが増えているという丸編み地の提案を強化する。防透け性などに加えて、遮熱性も兼ね備えており、遮熱率は目付225グラムで52%、159グラムの薄地でも48%という値を示す(JIS L 1951)。ポロシャツなどの用途での採用拡大に期待している。

 エアーインプレッションUPは、特殊仮撚り糸と特殊2重織構造の融合でストレッチ性と高通気性を両立した。ストレッチ性10%以上と通気度50 CC以上を基準としている。汗処理機能に優れた「トリプルドライカラット」、汗染みを目立たなくする「デュアルファイン」なども重点素材に位置付ける。

 ユニフォーム分野のカジュアル化に対応するため、綿調ポリエステルの「アスティ」や杢(もく)調の「デルタ」など、ナチュラルな外観や新質感を持つ生地も投入する。オフィスやサービスユニフォームに加え、ワークウエア分野への提案も進める。

 テキスタイル第二部のユニフォーム素材販売は、2023年度(24年3月期)は、第4四半期以降に勢いが鈍化したものの、前半が順調に推移し、年間では前年比増収増益となる見通し。24年度は価格適正化などを図り、利益で拡大を計画する。