繊維ニュース

三菱ケミカルグループ/「千年Tシャツ」販売/自社アパレルブランドから

2024年04月22日 (月曜日)

 三菱ケミカルグループは、自社アパレルブランド「age3026」(エイジ・サン・マル・ニー・ロク)のエントリーモデルとなる「千年Tシャツ」の販売を始めた。裾にブランド刺しゅうを施し、LLサイズをラインアップに加えている。縫い付けられたQRコードを読み込むと服に込めたメッセージ動画が見られる。

 一般的なTシャツは、約5オンスの生地が使われるが、新商品は約10オンスの肉厚ニット生地を採用している。しっかりとした厚さがあるため、1枚でも安心感があり、ジャケットを着た時のような着心地と言う。

 生地表面はシャドーツイルの模様になっている。トリアセテート繊維「ソアロン」の深い発色性とシルクのような質感も特徴だ。ビジネスウエアやジムウエアなど、幅広いシーンで着用できる。ジェンダーレスのS、M、L、LLを用意し、ブラック、ホワイト、カーキの3色。5800円。

 エイジ・サン・マル・ニー・ロクは、「千年先の未来まで美しい世界を紡いでいきたい」という思いが込められたブランド。ソアロンの使用による環境配慮と高い品質を兼ね備えた服を完全受注生産している。エントリーモデルは見込み生産。

〈アセテート繊維紹介/化繊協広報委〉

 日本化学繊維協会(化繊協)の広報委員会はこのほど、メディアを対象としたセミナーを開いた。三菱ケミカルのアセテート繊維事業部から勝元慎吾氏と村上十弥氏が講師を務め「日本が作るオンリーワン繊維・ソアロンの特徴と、新たなマーケティング策の挑戦」を報告した。

 勝元氏は木材パルプを原料とするトリアセテート繊維「ソアロン」の特徴を紹介。環境関連の国際認証を取得したほか、ソアロンテキスタイルの製造工程も含めた環境負荷(エネルギーや水の使用量、CO2排出量など)を可視化するシステム「ソアグリーンプログラム」について説明した。

 村上氏はソアロンのマーケティング戦略を紹介。消費者の間でソアロンの認知度が低いという課題に対してアパレルブランド「age3026」を立ち上げ、消費者に直接アプローチする戦略を解説した。