繊維ニュース

サステEXPO春 多様な角度で提案/素材メーカー系商社など出展

2024年04月25日 (木曜日)

 「第4回サステナブルファッションEXPO春」がこのほど東京都内で開催された。サステイナビリティーを考慮したファッション製品・素材が一堂に会する同展示会には、素材メーカー系商社などの姿も目立ち、多様な角度から商材の提案が図られた。

 今回展で共同ブースを構えたのが東洋紡せんいと御幸毛織だ。環境配慮素材を軸とした新規市場開拓が狙いで、東洋紡せんいは新方式の開繊技術を用いたリサイクル綿糸「さいくるこっと」を、御幸毛織は独自の長短複合紡績糸「マナード」を紹介した。

 さいくるこっとは、細かく裁断した糸くずなどを空気で開繊するため、一般的な反毛工程を経たリサイクル糸では難しいとされる細番手糸の生産が可能になった。品位の高さも特徴だ。マナードでは、芯にケミカルリサイクルポリエステルやトリアセテート繊維などを採用した「マナードEE」を紹介した。

 旭化成アドバンスは、環境配慮型ジアセテート紡績糸「セルン」やキュプラ繊維「ベンベルグ」を並べた。セルンは、持続可能な方法で管理された森林から採取された木材パルプと廃棄プラスチックから生成された酢酸からなるアセテート繊維をベースとする。幅広い用途で訴求した。

 高機能繊維を開発・販売するV&AJapanは、特定堆肥生分解ポリエステル「クラフトエボ・リーテ」の広がりを見せた。同ポリエステル樹脂を使った副資材のラインアップも増え、一着丸ごと生分解性を持つウエアが作れることなどをアピールした。