繊維ニュース

帝人フロンティア/ユニフォームでニット強化/スポーツ用途と連動で

2024年04月26日 (金曜日)

 帝人フロンティアの衣料素材本部テキスタイル第二部は、ユニフォーム向けにニット生地の販売を強化している。カジュアル化によるポロシャツ需要の拡大や、学販向けのシャツでトリコット化が進む中、ニットで定評のある素材が多いスポーツと連動しながら、ユニフォーム用途でも「意識したモノ作り」(白石和男テキスタイル第二部長)によって販路を広げる。

 ユニフォーム地の販売は従来から織物の比率が高く、現状ではニットが「3割もいかない程度」だった。しかし、昨年から技術開発の担当者を入れるなどでニット素材の開発を加速。25春夏向けでは防透け性や高い紫外線遮蔽(しゃへい)率を兼ね備えた「ウェーブロンUP」や、汗処理機能に優れた「トリプルドライカラット」、汗染みを目立たなくする「デュアルファイン」といった差別化素材で織物だけでなく、ニットも充実させる。

 ウェーブロンUPは特殊仮撚り糸と特殊な織り・編み構造によって防透性やUVケア最高値UPF50+を誇る。遮熱性を高めた素材もラインアップし、ポロシャツといった用途にも提案する。

 トリプルドライカラットはポリエステルの撥水(はっすい)糸使いで吸水拡散性やべとつき防止、汗冷え防止など、あらゆる汗処理機能を持ち合わせる。デュアルファインはポリエステル撥水糸を使い、肌側が吸水拡散層、外側が撥水層の特殊な2層構造編みによって汗を素早く吸収・拡散・放出することで汗染みが目立たず、蒸れ感も抑える。

 ニットではドレープ感が強くなるが、織物のようにハリ感を出した素材開発も進む。

 また、ユニフォームのカジュアル化を受け、スポーツ向けに好評の綿調の「アスティ」や、梳毛調の「ミルパ」、杢(もく)調の「デルタ」といった新しい外観や質感を兼ね備えた素材も充実させる。展示会でも好評で「潜在的な需要がある」として、織り・編み柄で陰影を出す工夫や従来にはあまりない色調などによって、介護やサービスといった用途へも提案する。

 他にも織物では高通気とストレッチ性を併せ持つ「エアーインプレッションUP」を訴求。デュアルファインと組み合わせた提案もできる。温暖化で害虫被害が増える中、防虫素材「スコーロン」の販促も強める。

 今期(2025年3月期)のユニフォーム素材の販売は、在庫調整や値上げもあり、販売数量では前年比で厳しい見方を示すが、「価値を価格に反映していく」として高付加価値の素材の販売に注力し、利益率の向上に取り組む。