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カネカの生分解性バイオポリマー 年産2万㌧で量産実証

2024年05月16日 (木曜日)

 カネカは、生分解性バイオポリマー「グリーンプラネット」の量産実証設備の建設を進めている。2024年度下半期(24年10月~25年3月)には稼働を開始する計画だ。生産能力は既存の試作プラントと合わせて年産2万㌧体制となる。

量産と普及に向けて樹脂製品だけでなく糸・生地・不織布など繊維分野も含めて用途開発に取り組む。

 グリーンプラネットは、同社が世界で初めて工業化に成功した100%バイオ由来原料の3―ヒドロキシブチレート―co―3―ヒドロキシヘキサノエート重合体(PHBH)。土中だけでなく海水中でも生分解性を持つことから、マイクロプラスチックによる海洋汚染などを防止する環境配慮型プラスチックとして注目され、使い捨てプラスチック製品が厳しく規制されている欧州でも食品容器素材として認められている。

 これまで高砂工業所(兵庫県高砂市)の試作プラント(年産5千㌧)で生産し、用途開発を進め、国内外で徐々に採用が拡大しており、新たに年産1万5千㌧の量産実証プラントを同工業所に建設している。建設は順調に進んでおり、10月以降に稼働させる計画だ。量産実証設備では量産による製造コスト低減の実証などに取り組む。

 試作プラントと合わせて年産2万㌧体制となり、用途開発も加速させる。これまで樹脂製品での提案と採用が先行していたが、今後は糸・生地・不織布など繊維用途での実用化にも力を入れる。4月にドイツ・フランクフルトで開催された産業用繊維・不織布の国際見本市「テクテキスタイル2024」にも出展し、グリーンプラネットの糸・生地・不織布を披露し、注目を集めた。

 量産実証プラントが本格稼働することで、グリーンプラネットの実用化と普及に弾みがつきそうだ。