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「AFF・東京24夏」出展ピックアップ(上)/6月5~7日、東京ビッグサイト/高品質、差別化を追求

2024年05月28日 (火曜日)

 日本最大級の繊維・ファッションOEM/ODM展示会「AFF・東京2024SUMMER」が6月5~7日、東京ビッグサイトで開かれる。中国と東南アジアから縫製、素材、副資材、ホームテキスタイルなどのメーカー・商社437社が出展する。今回展の注目企業を紹介する。

〈欧州生地使いの高級スーツ/温州傑亜迪服飾〉

 2005年創業のアパレル製造販売会社。生産アイテムはスーツ、コート、ジャケット、シャツなど。スーツとシャツのオーダーメード生産にも対応する。スーツの年間生産量は2万6千セット。フレキシブルな生産体制と、製品の企画・開発力が強みと自負する。

 輸出と中国内販の双方を展開。輸出額の国別構成比は、米国32%、豪州28・4%、オランダ29・6%、チリ10%。日本市場は今年、開拓に着手する。

 初出展の今回は、接着芯仕立てと総毛芯仕立て双方のメンズ、レディースのスーツを出展する。欧州生地使いや、仕立ての良さを訴求する。

〈リネン混紡糸専業/東莞市キン紗麻紡織品〉

 2010年創業のリネン混紡ニット糸メーカー。同糸の開発から生産、販売を一貫で手掛けている。自社開発にこだわり、糸の加工から染色も自社展開する。60以上の備蓄品を展開し、顧客の小ロット・短納期ニーズに対応している。

 中国内販と輸出の双方を手掛けている。輸出の売り上げ比率は30~40%。日本、韓国、欧州、北米に輸出する。ここ数年、日本向けを拡大している。このほど、日本の大手糸商社と提携することが決まった。

 初出展の今回は、25春夏の新コレクションを出展。リネンとレーヨン、ポリエステル、ペーパーヤーンなどを混紡した、表情豊かな糸を訴求する。

〈差別化したレザー生地/紹興昕紳進出口〉

 2007年創業の服地メーカー。PUを使った合成皮革やポリエステル複合素材使いの織物、ポリエステル使いの編み地など、差別化した生地を生産している。最新トレンドを取り入れた生地を開発できることが強みと自負する。

 輸出と中国内販を展開する。輸出先は欧米、アジア、中東の数十カ国・地域。近年、日本向けの売り上げは安定している。

 今回展では、エコロジーを追求した水性ウレタン樹脂を用いた合皮や、再生可能な本革・合皮使いのサステイナブルな生地と、本革に含まれるコラーゲン繊維をパウダー化し、特殊樹脂と融合させて生産するプロテインレザー使いを出展する。

〈高品質の本革・合皮製コート/杭州数豪投資〉

 2012年に設立された本革と合成皮革を使ったコート専業の企画・販売会社。本革は羊皮と豚皮がメインで、合皮はスエードとポリウレタン(PU)が主力だ。企画・デザイン力が高いことと、サンプル作成から生産、修正、完成まで一気通貫で展開していることが強みと自負する。

 輸出が主力で、ブラジル、英国、スウェーデン向けが多い。日本は昨年市場開拓を始めた。初年度の日本向け売上高は1002万㌦で、売上構成比は2%となった。

 23年に同展に初出展し、ファッションブランドの顧客開拓に成功した。今回展では、メンズとレディースの高品質の本革製品を訴求する。