アルミ系触媒でリサイクル認証/東洋紡
2024年06月14日 (金曜日)
東洋紡が製造販売するアルミニウム系ポリエステル(PET)重合触媒「TOYOBO GSカタリスタ」がこのほど、プラスチックリサイクルに関する国際団体であるザ・アソシエーション・オブ・プラスチック・リサイクラーズ(APR)のリサイクル性能に関する認証「APRデザイン・フォー・リサイクラビリティー/クリティカル・ガイダンス・レコグネイション」を取得した。
一般的にポリエステル樹脂の重合に使用する触媒にはアンチモンなど重金属が含まれている。これに対して東洋紡は2002年に重金属を含まない環境配慮型触媒としてアルミニウム系の重合触媒、TOYOBO GSカタリスタを開発した。重金属を含まないことに加え、熱安定性に優れることから溶融成形を繰り返しても劣化が起こりにくいため、リサイクルに適している。こうした特性が評価され、APR認証の取得につながった。
現在、TOYOBO GSカタリスタを使用して製造するPET樹脂は飲料用ボトルや包装用フィルム、太陽電池用バックシートなどに採用されている。世界的に環境負荷低減への要求が強まる中、今回の認証取得を生かし繊維や成形品などなどでも採用拡大を目指す。