東レ合繊クラスター 素材開発の深化加速
2024年06月26日 (水曜日)
東レ合繊クラスターによる素材提案が深化している。環境対応や感性、機能をはじめ幅広い角度で高度化が図られるなど、東レ合繊クラスターならではのモノ作りが進んできた。今日26日まで東京都渋谷区のウィズハラジュクホールで開催中の総合展で体感することができる。
2004年の設立以来20年にわたって新しい価値の創出に取り組んできた。開催中の「第14回東レ合繊クラスター総合展」は「つなぐ・つながる」をテーマとし、これまで受け継いできた独自の繊維加工技術を昇華させ、サステイナブルな新時代を見据えたモノ作りの新しい形を紹介している。
今回展は特に環境配慮型素材を前面に押し出しており、入り口正面に「サステナブルイノベーション」コーナーを設けた。同コーナーでは、100%バイオマス由来のナイロン510や再生ポリエステル糸を用いた「シンセティックマジック」などを展示している。
ナイロン510は、22¥文字(U+3325)¥文字(G3-1005)の細繊度の生産が可能で、物性も問題がない。3層の透湿防水生地や多孔ラミネートによる高耐久撥水(はっすい)生地などが並ぶが、出展企業は「東レが提案する糸の品質が向上し、それを追い掛けるように染色・加工場の技術も高まっている。相乗効果で高付加価値品が生まれている」と話す。
高感性素材を提案する「ハイファッション」コーナーでは、再生ナイロンを使用するほか、非フッ素撥水生地を並べるなど、環境対応をこれまで以上に意識した。高機能素材がそろう「ファンクション」コーナーでは、アラミド繊維とアクリル系繊維を複合した難燃・耐切創生地、戻り臭抑制加工などを展示する。
ストレッチ性に優れた「ヴァーチャレックス」などのユニフォーム向け素材、インテリア向け素材を展示するコーナーも設けている。総出品数は、ハンガーサンプル約430点、製品サンプル約100点、マネキン/トルソー展示約45体。