「ITF」/ショーケース初開催/印繊維産業の魅力発信
2024年07月17日 (水曜日)
インドのアパレル輸出促進評議会(AEPC)と日印国際産業振興協会(JIIPA)はこのほど、23日開幕の第14回「インドトレンドフェア(ITF)2024」に先駆け、在日インド大使館で「インド・ファッション・ショーケース」を開いた。ITF出展品を一部展示するとともに、同国繊維産業の強みを紹介。初の試みで、ITF開催に向け機運を高めた。
ITFはインドのアパレルとホームファッション(HF)の展示商談会。2015年の初開催から10年目で、今回は1月展の75社を大きく上回り過去最多の約250社が出展。新宿住友ビル・三角広場(東京都新宿区)で23~25日に開催する。
シビ・ジョージ駐日インド大使は、「わが国はテキスタイルとアパレルで世界第3位の輸出国に成長した。その伝統的な職人技から革新的な繊維技術、持続可能性への取り組みなどをITFで披露し、日本の企業に貿易拡大と投資の機会を提供したい」とあいさつした。
インドの繊維産業は22年時点で1100億ドルの市場規模(アパレル800億ドル、産業用テキスタイル220億ドル、HF80億ドル)と推定され、30年には2500億ドル(順に1800億ドル、540億ドル、160億ドル)への成長が見込まれる。
日印包括的経済連携協定(CEPA)による繊維品目の関税撤廃から13年。紡績から織布、染色加工、最終製品製造まで1カ所で行う一気通貫の繊維バリューチェーン「モディ首相主導の大規模統合繊維地域とアパレルパーク」も整備され、日本企業からの投資、生産拠点としての活用もより一層促進する。
JIIPAのゴドデガ・プラシャント理事長は、「原材料の調達から最終製品までインド国内で完結できる。日本持ち帰りだけでなく、中東やアフリカへの輸出の足掛かり、インド国内市場への日本ブランド販売とビジネスの可能性は大きい」とアピールした。
過去最大規模となる第14回ITFには、インド12都市からアパレル175社、HF30社、手織機&カーペット30社をはじめ、生地メーカー、作業服、アクセサリー各5社が集結。職人による実演も行う。国内外でさまざまな賞を受賞する10人の職人が、刺しゅうやハンドプリント、ミティラ絵画といった伝統文化などのクラフト技術を披露する。