繊維ニュース

洗濯関連サービスに活路〈後〉/藤栄/「海を守る」洗濯ネット

2024年08月15日 (木曜日)

 生活用品商社の藤栄(東京都目黒区)は2022年から、マイクロプラスチックの排出を大幅に削減する洗濯ネット「ランドリーネット・マイクロ」を販売している。同商品には極細の特殊なナイロンを使用し、超微細な編み目を作ることで、洗濯する衣類から流れ出るマイクロプラスチックの量を抑える。衣類が洗濯時に傷むのを防ぎながら、海の環境も守る洗濯用品として、多様な分野に向け提案を続けている。

 ランドリーネット・マイクロは、ランドリーメーカーブランド「フレディレック」の商品として展開する。フレディレックは、ドイツで生まれたカフェ併設型コインランドリーの店名を起源とする。そのコンセプトに賛同した藤栄が、フレディレックとライセンス契約を結び、独自にランドリーグッズを開発して日本国内で販売している。

 同商品の開発を機に、伊藤忠ファッションシステムが取り組む「レス・マイクロプラスチック」プロジェクトに参画した。同プロジェクトの協力の下、マイクロプラスチック削減量について試験を重ね、排出量の85%削減という実証結果を得た。

 フレディレックの商品を取り扱う全国の生活雑貨量販店に加え、公式オンラインショップや藤栄直営のカフェ併設型コインランドリー(東京都目黒区)でも販売している。価格は2970円。

 環境保護を切り口とした衣類のケア商品という特徴を訴求することにより、アパレルやアウトドア業界にも販路を広げる。(おわり)