中国生産の 魅力再発見 第2回ザ・メーカーズ・ アパレルショーレビュー(3)
2024年09月18日 (水曜日)
自社の強み前面に
中高級ゾーンの婦人服・紳士服を手掛ける南通遂君国際貿易は、織物を中心に独自に生地を開発しているのが強み。2回続けての出展となるが、「前回展で新規顧客を獲得。20万㌦のオーダーが入った」とし、今回展にかける期待は大きい。
リネン混やナイロンモノフィラメントを使った生地など、幅広いアイテムを扱う。今回はコーヒーの搾りかすを再利用した生地を紹介した。抗菌のほか、UVカットや接触冷感などの機能を付与した。生地と製品で販売する。
南通漢和国際貿易は、織物製の婦人服などを取り扱う。ファッション衣料がメインとし、「デザイン力が自社の大きな武器」と強調する。日本向けは20年以上の実績があり、得意とするファッション衣料に加え、スポーツ衣料でも増やしていきたいと話す。
中国国内では、オールアイテムを生産する工場を江蘇省南通市に、丸編み製品を生産する工場を江西省南昌市に、パンツがメインの工場を陝西省漢中市に持つ。カンボジアとミャンマーには協力工場があり、丸編み製品、ダウン、アウターなどの製造に対応する。
山東省馳騁服装は、日本国内で開かれている展示会の出展は2回目。「成果獲得を求め」て、ザ・メーカーズ・アパレルショーへの出展を決めた。織物製の婦人服を主力とする企業で、パーティー用ドレスを得意とするが、今回は日本市場に合致したアイテムをそろえた。
ミャンマーにスタッフ600人規模の工場を持ち、「エコテックス」や「GRS(グローバル・リサイクルド・スタンダード)」をはじめとする各種認証を取得している。中国国内にも自社工場と協力工場を持ち、アイテムやロットで使い分ける。
日本向けが100%という威海東名貿易は、織物から横編み、丸編み、デニム、浴衣まで扱うが、今回は拡販を目指しているという横編み製品に絞り込んで提案した。中国製の編み機を使って編み立てており、3~12¥文字(G3-1007)まで幅広く対応する。
威海にある編み立て工場と中国国内にある協力工場で生産する。生産は中国に特化しているが、「コストダウンを図っており、ASEAN地域での生産との価格差は関税分ぐらい」とし、「生産管理や品質、安定性を考えると中国生産のメリットは大きい」と強調した。