東洋紡せんい 営業益20億~30億円目指す
2024年10月21日 (月曜日)
東洋紡せんいの清水栄一社長は2024年度(25年3月期)業績目標を必達した上で、将来的に売上高500億円、営業利益20億~30億円規模を目指す考えを示した。
そのために将来に向けた基盤整備に力を入れる。
同社は今期、売上高330億円、営業利益10億円、経常利益10億円を計画する。清水社長は「第1四半期(4~6月)は増収増益となり、この流れが現在も継続している」と話す。特に輸出織物事業の中東民族衣装用織物が円安の追い風もあって収益をリードした。スクール事業も安定しており、マテリアル事業は糸売りが堅調だった。ユニフォーム事業はワークウエア向け短繊維織物の販売が減少したが、合繊長繊維ニット生地が好調。企業別注も案件の確保ができている。一方、スポーツ事業はまだ改善の途上にある。
こうした中、清水社長は「今期計画である営業利益10億円を必達することで、設立3年目を迎えた当社は本当の意味でスタートを切ったことになる」と強調する。その上で「将来的には売上高500億円、営業利益20億~30億円規模にならなければならない」と話す。
そのために既存事業の充実を図ると同時に、非衣料分野の開拓に取り組む。既にマテリアル事業を中心に複合材料分野への参入を目指す取り組みを進めた。さらに「現在、持っていない事業を取り込むためにはM&Aも選択肢の一つ」と話す。今後は、こうした取り組みを可能にする基盤整備に力を入れる考えた。