東レ/ボリューム感や機能が進化/高ストレッチ生地開発
2024年10月31日 (木曜日)
東レはこのほど、独自の高捲縮(けんしゅく)糸を用いた高ストレッチ生地「ライトフィックス」を進化させた「ライトフィックスD」を開発した。ボリューム感や機能性が追加された。ユニフォーム用途を中心にライトフィックスの上級品として2027年度(28年3月期)に100万㍍の販売を目指す。
同社はこれまでポリエステル65%・綿35%混ツイルやポリエステル・綿混の裏綿ツイルなどユニフォーム向けで豊富な実績を持つ。これをベースに着用者の快適性を高めるために独自の高捲縮糸を用いたストレッチ織・編み物としてライトフィックスを開発し、16年の販売開始からユニフォーム分野を中心に高い評価を得てきた。
今回、ライトフィックスをさらに進化させたライトフィックスDを開発した。高捲縮糸と他の差別化糸との融合、重ね織りなど織組織の工夫を組み合わることで凹凸のある多層構造を実現した。これによりストレッチ性に加えてボリューム感、春夏素材で要望の強い肌離れ性の良さや吸汗速乾性、高通気性などさまざまな機能を付与することが可能になった。また、フラットな高密度多層構造織組織も可能で、コンパクトな質感と軽量性を実現する。
近年、ユニフォーム分野では着用者の身体的ストレスを軽減するために軽量性や夏場の酷暑対策、作業中の快適性が一段と求められている。こうした要求に応える素材としてライトフィックスDを提案する。また、学生服やカジュアルウエア、海外のユニフォーム用途に向けても新たなスタンダードテキスタイルとして訴求する。