2024年 4~9月期決算
2024年11月12日 (火曜日)
〈事業利益が過去最高/東レ〉
東レの連結業績は、売り上げ収益1兆2941億円(前年同期比7・9%増)、事業利益791億円(62・6%増)、税引き前利益777億円(58・8%増)、純利益555億円(92・3%増)で増収増益。事業利益は、4~9月期で過去最高を記録した(短信既報)。
繊維事業は、売り上げ収益5155億円(7・1%増)、事業利益344億円(26・6%増)。衣料用途は、欧州市場の低迷や海外品との競争激化の影響は継続したが、総じて堅調な推移を見せた。産業用途は、国内自動車メーカーの減産などの影響を受けた。炭素繊維複合材料事業は、売り上げ収益1527億円(8・3%増)、事業利益117億円(54・4%増)。
通期の業績予想は、売上収益2兆5900億円(5・1%増)、事業利益1450億円(41・3%増)、純利益880億円(301・9%増)。
〈増収営業微増益/東レインターナショナル〉
東レインターナショナルの単体業績は、売上高3076億円(前年同期比8・2%増)、営業利益63億4900万円(0・6%増)、経常利益129億円(1・1%増)、純利益114億円(9・6%増)で増収、本業のもうけを示す営業損益で微増益を達成した(短信既報)。
事業分野別売上高では、衣料素材は、衣料用ファイバーが肌着・靴下用途が堅調に推移したが、テキスタイルが低調で、2・0%減の389億円。繊維資材・物資は自動車やフィルター用途が堅調で、3・9%増の211億円。アパレルは大手SPAアパレル向けの受注増などで8・9%増の767億円だった。
複合材料・機材は、413億円で9・6%増。航空用途の需要が回復傾向で推移した。
通期の業績予想は、売上高6323億円(8・8%増)、営業利益129億円(4・5%増)、経常利益221億円(16・4%減)、純利益173億円(19・6%減)。
〈大幅増収増益/東洋紡せんい〉
東洋紡せんいの単体業績は売上高157億3600万円(前年同期比23・1%増)、営業利益2億1600万円(380・0%増)、経常利益9億6500万円(272・6%増)だった。国内外市況の回復や関係会社からの配当増加で大幅増収増益となった。
スポーツ事業は増収増益だったが、黒字浮上には至らなかった。マテリアル事業は増収増益。ユニフォーム事業は増収増益だった。
スクール事業は増収ながら減益。輸出織物事業は大幅な増収増益だった。
通期は売上高330億円、営業利益10億円、経常利益17億円を見込む。
〈機能材、繊維とも改善/東洋紡〉
東洋紡の連結業績は売上高2091億円(前年同期比4・9%増)、営業利益69億3100万円(193・5%増)、経常利益31億8千万円(206・5%増)だった。純利益は固定資産処分損や減損損失など特別損失24億3300万円を計上したことで1億1400万円(94・3%減)だった(短信既報)。
環境・機能材事業は売上高552億円(5・1%増)、営業利益33億5900万円(806・9%増)と大幅に改善した。樹脂・ケミカルは自動車用途で販売が拡大した。環境・ファイバーもVOC回収装置などの販売が増加し、高機能ファイバーは海外需要が堅調だった。
機能繊維・商事事業は売上高479億円(5・0%増)、営業利益1億800万円(前年同期は8億5400万円の損失)と黒字浮上。衣料繊維は中東向けなどを中心に販売が拡大し、構造改革の効果で収益性が改善した。アクリル繊維も黒字化し、エアバッグも改善が進んだ。
通期は連結売上高4350億円(5・0%増)、営業利益170億円(89・0%増)、経常利益115億円(65・2%増)、純利益26億円(5・9%増)を見込む。