繊維ニュース

伊藤忠商事/部門の垣根なくし交流を/第61回藤備会開く

2024年11月12日 (火曜日)

 伊藤忠商事繊維カンパニーは8日、三備地区の繊維関連企業と構成する第61回「藤備会」を岡山市内のホテルで開いた。武内秀人執行役員繊維カンパニープレジデントら伊藤忠商事社員に加え、三備地区から35社、73人が出席した。

 武内氏は昨年に繊維カンパニープレジデントに就任した。1年目は初めて全事業会社が黒字化するなど、「頑張って結果を残せた」。

 2024年度はシューズやスポーツ、カジュアルなどを成長分野に位置付け、これらを伸ばしていく。ファッションアパレル部門とブランドマーケティング部門の「垣根をもっとなくしていく」とし、「人的交流や商売の交流をしっかりやる」。また、ケミカルリサイクルポリエステル「レニュー」を紹介しながら、サステイナブル対応にも力を入れる。

 繊維カンパニーでは上半期(24年4~9月)、純利益が前期比11億円プラスの127億円となった。武内執行役員は「安定的に(通期で)300億円を出せるように頑張っていきたい」と話した。

 同社は8月、デサントへのTOB(株式公開買い付け)実施を発表し、10月末にこれが完了した。武内氏は「来年度以降、完全子会社として一緒にやっていく」と語った。

 総会・懇親会前には、シブサワ・アンド・カンパニー(東京都港区)の渋澤健氏による、「渋沢栄一の『論語と算盤』の現代意義~持続可能な社会と企業経営~」と題した講演も行われた。