東レのユニフォーム素材/暑さ対策の引き合い増/特殊用途でも快適性必須
2024年11月28日 (木曜日)
東レの機能製品事業部は、ユニフォーム用途で暑さ対策機能やストレッチなど快適性を重視した素材提案を拡充している。昨今の酷暑でユニフォーム分野でも暑さ対策の機能を持った素材への引き合いが急増しているためだ。また、難燃など特殊用途でもストレッチ性といった快適性につながる機能が不可欠になった。
暑さ対策で引き合いが装荷しているのが防護服「リブモア」。防護服は通気性のないタイプが一般的であり、着用時の暑さ対策が課題。リブモアはバリア性に加えて通気性を確保していることから注目が急速に高まった。今年の猛暑で防護服をリブモアに急きょ変更した企業もあるという。
ユニフォーム用途全般で暑さ対策への要望が高まっている。このため異形断面糸と丸断面糸をランダムに配列させた生地で、吸水・拡散性や透け防止、紫外線カット、クーリング機能などを併せ持つ「スプリンジー」や、セラミック粒子の含有量を可能な限り高め、遮熱性・紫外線遮蔽(しゃへい)、防透け性を実現した「ボディシェルEX」の提案を進めている。原糸や加工技術を駆使して生地に通気孔を発現した「ドットエア」、特品原糸と特殊構造の組み合わせで通気性を高めた「ブリーズクール」も有力商材となる。
ストレッチなど快適性につながる機能も不可欠になった。難燃など特殊用途でもこの動きは強まっており、ストレッチ性を持たせた難燃生地「ナフレム」は消防服でも採用が拡大した。快適性だけでなく着用時の動きやすさによる運動性向上という点でも評価が高まっている。
ストレッチ性はユニフォーム全般で不可欠の機能となっており、ストレッチ生地「ライトフィックス」も幅広い用途で採用が拡大した。このためストレッチ性に加えて軽量性とかさ高性を向上させた「ライトフィックスD」も投入し、さらなるシェアの拡大を目指す。