繊維ニュース

良品計画と帝人フロンティア/ポリエステル製品完全循環へ/共同プロジェクト始動

2024年12月05日 (木曜日)

 良品計画と帝人フロンティアは、回収したポリエステル繊維製品を資源として循環させるシステムの構築に向けたプロジェクトを開始する。良品計画の衣料品回収の知見と帝人フロンティアのリサイクル技術を生かし、繊維から繊維への水平リサイクルに向けたさまざまな取り組みを進める。

 両社は、資源循環型・持続可能な社会の実現を目的とした合意書を締結した。日本では不用な衣類が有効利用されず、埋め立て・焼却処分されているケースも多く、両社協業で素材開発から商品開発、販売、回収、リサイクルまでを一連とした共同プロジェクトを立ち上げ、課題解決を図る。

 良品計画は、店頭で使用済み繊維製品を回収し、リユースの取り組みを継続拡大しながら、リユースできないポリエステル製品を分別する。同時に素材の単一化による易リサイクル設計をコンセプトとした商品群の開発を24秋冬シーズンから強化する。

 帝人フロンティアは、リユースできないポリエステル繊維製品や製造時のプレコンシューマ繊維を独自のケミカルリサイクル技術を用いて再資源化する。再生したポリエステル原料を使った商品の開発も検討する。

 国内外の企業や地方自治体などとコンソーシアムを立ち上げて実証実験などを行い、資源循環型・持続可能な社会の実現への実行力を高める。