菅公学生服×岡山南高 宇宙産業スタッフ制服企画
2025年01月28日 (火曜日)
「岡山南高校服飾デザイン科産学連携実学体験プロジェクト」(MPS)を推進する菅公学生服と岡山県立岡山南高等学校(岡山市)は今年度、「未来の航空宇宙産業を担う新スタッフユニフォーム」の企画に挑戦している。24日、完成したユニフォームのお披露目会を同校で開いた。
航空・宇宙分野の先端技術の活用による産業集積で地域の仕事創出を目指す、一般社団法人MASC(マスク、岡山県倉敷市)からの依頼を受けて企画をスタート。服飾デザイン科2年生38人が菅公学生服に加え、同社グループで、企業ユニフォーム製造卸のシーユーピー(岡山市)、キャリア教育事業などを行うカンコーマナボネクト(同)とも連携しながら、企業訪問や情報収集、課題分析など、ユニフォームの企画に向けて取り組んできた。
最終的に八つの企画の中から、1企画が選ばれた。テーマは「ストレスフリーな宇宙」。MASCではこれまで、デニム製のユニフォームを採用していた。ただ、デニムのために着用シーンが限られるほか、夏の着用に適していない、ポケットが少ないなどの課題があった。そこで、その課題を解決したユニフォームを企画した。
ファスナーを開けるとオープンカラー、閉めるとスタンドカラーになるデザインを取り入れた。着用シーンに合わせて襟元を変えられる。袖は季節に合わせて取り外しが可能。ペン差しポケットやフラップ付きポケット、両腰の玉縁付きファスナーポケットなど収納性を高めたとともに、面ファスナーでワッペンを取り付けられる機能や調節可能なカフスの付与など、機能性にもこだわった。
宇宙をイメージする黒色をメインに、地球の緑や水を想起させるターコイズ色をサブカラーとして採用した。
企画に携わった、同校服飾デザイン科2年生の桶田陸斗さんは「個性と要求を半々で仕上げるのは非常に難しかったが、1割でも2割でも私たちの個性を入れることができる隙を探して見つけるようにした」と説明。MASCの熊沢佑一さんは「全く見たことのない、(MASCのイメージに)マッチした制服ができた」と評価した。
ユニフォームは、6月にフランス・パリで開かれるパリ航空ショーで披露する。
MPSは2014年に発足。県内中学校の体操服や制服、同校の夏服の企画に取り組むなど、産学協同でキャリア教育を推進している。