ごえんぼう
2025年02月20日 (木曜日)
エリートが通う米大学では日本とアルゼンチンを比較するテキストが使用されているという。アルゼンチンは20世紀初頭に世界経済でトップの一角を担っていた▼テキストは「日本とアルゼンチンは似ている」と結論付けた。戦後復興で先進国の仲間入りをした日本と、かつて世界第5位の経済大国に上り詰めたアルゼンチンの凋落を端的に表した。政治がうまく機能していない点も共通項に挙げている▼似て非なる国と反論したいが、その材料となる証左は乏しい。ところが2023年に大統領に就任したハビエル・ミレイ氏の経済再生策が軌道に乗り、アルゼンチンの財政収支は16年ぶりに黒字となった▼省庁再編など異例の財政緊縮策の弊害として失業率が上昇。それでも多くの国民が支持している。日本はどうか、聞こえがいい政策に終始していないか。短期的な減税政策では前述のテキストを否定することはできない。