「ザ・メーカーズ・アパレルショー」注目企業(1)

2025年02月25日 (火曜日)

トップクラスのメーカーそろう

 中国・東南アジアのトップクラスのアパレル製品と生地のメーカー、OEM・ODM企業約100社が一堂に会する商談会「ザ・メーカーズ・アパレルショー」が3月5、6日に東京国際フォーラム(千代田区)のホールB7で開かれる。7日には、約50社が参加し、シティプラザ大阪(大阪市中央区)でも開催される。注目企業を5回にわたって紹介する。

ミャンマー工場訴求

浙江嘉欣絲綢

(東京会場ブース番号B18)

 1999年創業の浙江省を代表する縫製メーカー。織・編み物一貫で中高級レディース向けを生産する。年産能力は製品3500万枚、生地5千万㍍。約70カ国・地域の顧客と取引している。

 生産背景は、本社を置く嘉興市と江西省などの中国内陸部、ミャンマー、カンボジアに設ける自社工場だ。2022年設立のミャンマー工場では、織物製を生産。工員数は650人で、月産能力は10万枚。ミャンマー工場の稼働を機に、休止していた日本市場の開拓を再開した。既に3社の顧客向けのバルク生産を始めている。

 今回展には、ウール使いのコート、合繊やポリエステル・綿使いのダウンウエア、ジャケットを出展する。

高感度のセルビッジデニム

徳州元済紡織

(同A08)

 台湾の財閥、裕隆グループが1993年に設立したデニム生地の大手メーカー。米国製ロープ染色機やシャトル織機を導入し、紡績から織布、染色、整理加工まで一貫対応する。世界各国の原綿を使ってインディゴ先染め、硫化先染め、反応先染め、生成り素材を生産。月産能力は約229㍍。

 輸出と内販の比率は6対4で、海外顧客は欧米と日本のジーンズやカジュアルブランドが中心。売上高がこの1、2年、新型コロナウイルス禍の落ち込みから回復し、24年は過去最高を更新した。

 今回展では綿100%と綿・スパンデックス使いのセルビッヂデニム、独特のシボ感を有すビンテージ素材、ヘンプを使った機能性素材を訴求する。

セーター月産3万枚

威海洪博貿易

(同D05)

 2001年に創業した貿易一貫のセーター工場。レディース向けがメイン。サンプルとバルク生産の納期が短く、品質が良いことが特徴と自負する。顧客は、日本と欧米ブランドがメインとなっている。

 工場は、横編み機40台、ミシン70台などを導入している。工員数は約60人で、月産能力は3万枚前後だ。

 日本向けは、ボリュームゾーンの大手カジュアルブランドが主力で、商社経由で展開する。価格競争力を強みに、売り上げを拡大中。中高級ゾーンを今後開拓していくことを検討している。

 今回展では、混紡糸を使ったセーターを出展する。保温性や耐洗濯性、耐摩耗性などの機能性をアピールする。