「ザ・メーカーズ・アパレルショー」 注目企業 ④
2025年02月28日 (金曜日)
修正サービスや帽子も出展
今回展には、中国・南通市政府が組織した優良企業30社による「南通名品」出展団が参加する。その出展社の一部を紹介する。
修正専門の工場
南通宝卓国際貿易(東京会場ブース番号D01)
2006年に設立された修正専門の工場。織物・編み物の生機から染め生地、アパレルのあらゆる種類の欠点の修正サービスを提供している。顧客は日本、韓国、中国の3カ国が中心。
技術力の高さが評価され、ここ数年は業績を拡大している。2023年には、日本で生地の染色堅ろう度の向上装置に関する実用新案を登録した(登録番号3242697)。
同社の修正技術は、まだ日本で知られていないものが多いと言う。そのため、今回展に出展し、自社の技術の知名度を高める。生地とアパレルのさまざまな修正事例を紹介し、技術的優位性をアピールする考えだ。
デザイン~製品の一貫
南通新彤進出口(同B05)
18年創業の縫製会社。自社工場で編み物製と織物製のアパレル製品を生産している。「顧客第一主義」を経営理念とする。強みは、デザインから製品まで一貫展開していることだ。アパレルだけでなく、帽子や靴などの生産も請け負っている。
輸出と中国内販の双方を手掛けている。市場別売り上げ構成比は、日本8割、米国1割、内販1割。24年輸出高は、700万㌦弱だった。
今回展では、スポーツウエアとカジュアルウエアを出展。吸湿速乾、環境汚染への懸念があるフッ素化合物を使わない防水や接触冷感、防虫、UVカットなどのさまざまな機能性を有す素材使いを訴求する。
ハンドメードのニット帽
南通佳創貿易(同A05)
14年に設立された帽子、手袋、マフラーなどの雑貨メーカー。江蘇省南通や同省張家港、広東省広州などの協力工場で生産する。自社でサンプル室を運営し、サンプル製品を迅速に提供できることと、製品開発力が高いことを強みと自負する。主に輸出を手掛け、輸出額の6割を欧米、4割を日本向けが占める。
近年の業績は健闘している。日本向けは、販売業者への卸売りが中心。日本の消費者が好む商品開発を加速し、日本市場を深耕していく考えだ。
今回展では、ハンドメードのウール使いのニット帽、通気性とUVカット性を高めたアウトドアキャップ、リサイクル素材を使ったサステイナブルなキャップなどをアピールする。
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「ザ・メーカーズ・アパレルショー」は3月5、6日に東京国際フォーラムで、7日にシティプラザ大阪で開催。