魅力高める 中国OEM・ODM企業~「第3回ザ・メーカーズ・ アパレルショー」レビュー~③
2025年03月17日 (月曜日)
ユニフォーム、アウトドアに商機
第3回ザ・メーカーズ・アパレルショーでは、ユニフォーム、アウトドアウエアのOEMを訴求する企業も目立った。
1996年創業で中国、日本、米国、東南アジアに複数の拠点を持つMERRYTEXは、メディカル・介護、サービス業向け、ワークウエアの生地開発と製品OEMを手掛ける。日本向けの年商は商社経由で約25億円、欧米向け同60億円。内販も10~15億円売り上げる。機能生地はストレッチや抗菌などのラインアップが強み。再生ポリエステルや生分解性生地といった環境配慮素材も扱う。グループにはデザイン、リネン工場、リネンタグ開発を担う企業も抱える。
アウトドアウエアOEMの青島徳爾美膠粘製品は、自社パターンルームと工場を所有しており、小ロット、最短10日の短納期対応が可能。日本をはじめ、米国、カナダへの輸出実績を持つ。
3年ぶりに日本の展示会に出展した威海森思服飾は、改めて日本市場向けOEMの訴求を図る。ニットと布帛に精通しており生地は自社で製造。主に若者向けのカジュアルウエアやワークウエアなどが中心。UVカットや防水、冷感といった機能性付与のニーズにも応える。輸出は日本がもっとも多く、韓国、米国が続く。
設立以来30年以上にわたり対日輸出に携わる威海市匯迪製衣は、日本のホテル館内着や病院患者衣、作務衣、花火大会用浴衣を専門に自社工場で生産し販売する。日本人に受け入れられやすいデザイン力と、色堅ろう度の高い独自のプリント技術を持つ。今回は日本市場でのさらなる販路拡大を目指して出展。年間輸出額は約7億5千万円、年間生産量10~15万着。
青島華拓非実業はワークウエアを中心とするユニフォームOEMとODMを展開。得意分野のつなぎをはじめ、ボトムス、シャツ、中わたウエア、ラミネートシェルなど。ドイツをはじめとする欧州に年間1千万~2千万点、日本には同200万点を輸出する。通風性能や難燃素材、エコ素材などのニーズにも対応。
威海元朝貿易は、婦人、子供服に加え、メディカルユニフォームとエプロンのOEMを行う。ミャンマーの自社工場は、10ライン、600人の従業員により稼働しており、月産能力は30万着。このうちカットソー製品8割、布帛が2割を占める。仕向け地は欧州7割、日本3割。対日輸出実績は約20年間に及ぶ。生産の全加工プロセスに中国籍のベテラン管理者を配置し、新素材の開発と提案も行う。