柴屋/輸出拡大を本格化/海外展への積極参加で

2025年04月04日 (金曜日)

 生地商社の柴屋(大阪市中央区)は今期(2026年1月期)、輸出拡大を本格化させる。そのため多くの海外生地展に出展するとともに、輸出担当人材の育成に努める。

 同社は以前から、フランス「プルミエール・ヴィジョン(PV)・パリ」やイタリア「ミラノ・ウニカ」(MU)、中国「インターテキスタイル上海」といった海外生地展に出展し、海外顧客を開拓してきた。今年も既に2月のPV、MU、3月のインターテキスタイル上海に参加した。

 ただ、7月のMU、9月のPVはいったんスキップする。出展費用、渡航費、滞在費など経費がかさむことや、継続出展によりリピーターを確保できていることなどが理由だ。

 この二つの展示会をスキップすることにより浮いてくる費用を他の海外展経費に振り分け、さらに広範囲に販路を開拓していく。

 5月にはアラブ首長国連邦の「インターナショナルアパレル&テキスタイルフェア」(IATF)に初出展し、6月にはスペインの「テキスタイルエキスポバルセロナ」とフランスの「プレコパリ」にも初出展することを決めた。同月には「インターテキスタイル深セン」にも継続出展する。

 8月には韓国「プレビューインソウル」に、9月にはドイツの「ミュンヘンファブリックスタート」と英国の「ロンドンテキスタイルフェア」に出る。ミュンヘンは初。このほか、アジアや米国などの展示会出展も検討している。

 同社には主に輸出担当として日本以外に8カ国の社員がおり、その育成・成長と海外展への積極参加を輸出拡大につなげたい考えだ。

〈8期連続の増収/25年1月期〉

 柴屋の25年1月期単体決算は、売上高が32億9400万円(前期比2・8%増)となり、営業利益、経常利益も増加した。増収は8期連続。

 生地販売は国内向け、海外ともに伸び、製品OEMも拡大した。

 今期スタートの2月の売上高は前年同月比20%減と落ち込んだが、通期では前期実績超過を狙う。