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約200人で発送準備作業

2025年04月08日 (火曜日)

 クラレはこのほど、使い終わったランドセルを全国から募集し、文房具などの学用品とともにアフガニスタンの子供に贈る社会貢献活動の発送準備作業を神奈川県内の倉庫で行った。当日はスキージャンプの髙梨沙羅選手をはじめ、グループの社員など約200人のボランティアが参加した。

 2004年に開始した社会貢献活動「ランドセルは海を越えて」は今回で22回目。これまで約16万個のランドセルをアフガニスタンに届けた。開会に当たり多賀敬治代表取締役専務執行役員は「アフガニスタンの子供の笑顔を想像しながら作業してほしい」とあいさつした。

 親子で参加するボランティアもいた。母親の寛子さんと一緒に参加した中学1年生の土黒真司さんは、初のボランティア活動。昨年は兄の佑太さんが参加し、(兄に)背中を押されたという。「アフガニスタンで困っている人がいるのを知り、役に立ちたいと思った。ランドセルも寄付した」と話した。

 中学2年生の高田麟太郎さんは、父親と共に参加した。麟太郎さんは「父に誘われたのがきっかけ。想像していたよりも多くのランドセルが集まっていて驚いた」と語った。父親の大輔さんは「今年5年生になった娘もいる。中学に進学した時はランドセルを寄付したい」とした。

 ランドセルは海を越えては「小学校の思い出が詰まったランドセルを何かに役立てたい」との声をきっかけに始まった。連続で参加している髙梨選手は「多くのボランティアと話をしながら夢をつないでいく作業ができたのは良かった」と話した。