ごえんぼう

2025年04月09日 (水曜日)

 米国のトランプ大統領による相互関税で世界同時株安となっている。今後、実態経済への悪影響も懸念される▼相互関税は、米国と各貿易相手国の二国間貿易赤字を均衡させるのに必要な関税率で最大50%。トランプ大統領の“ディール”で、実際には実行しないとの見方もあった▼「『時代の節目』というものは、その規模が大きすぎるとき、禍中にあるものにはなかなか気づかない、わかりづらいもののようです。その根底には『きっと大したことにはならないはずだ』と、主観的、希望観測的に解釈してしまう人間の心理的特性というものがあるからでしょう」(半藤一利氏著『世界史のなかの昭和史』)▼報復関税による世界貿易戦争に発展する様相さえ見せる中、世界の在り方が大きく変わる時代の節目になるのか、それとも一時的な混乱でかつての日常が戻ってくるのか。その答えが分かるのには、もう少し時間が必要だろう。