ごえんぼう
2025年04月10日 (木曜日)
百貨店大手4社が1日に公表した3月の既存店売上高(速報)は、いずれもマイナスとなった。旺盛な消費額を示してきた免税売上高が低下している▼インバウンド客は増加しているのに、なんとも不可解な動きだ。百貨店各社で分析を進めているが、明確な答えを導き出せない。現時点で「寒暖差が大きい不安定な天候」を挙げる関係者もいる▼免税売上高は三越伊勢丹4%減、高島屋11・5%減、大丸松坂屋4・3%減、阪急阪神百貨店が約2割減だった。こうした数値のバラツキも気になる。消費をけん引してきた高級ブランドの売り上げも鈍化した▼改めて「細る内需」に焦点が当たっている。都心部ではパワーカップルなどの新富裕層が増えているが、それでも免税売上高の落ち込みをカバーできない。都心部の有力百貨店で何が起きているのか、あるアパレルの経営陣は「円高基調で購入数を控えた訪日客もいた」と話す。