ごえんぼう

2025年04月14日 (月曜日)

 大阪・関西万博がいよいよ始まった。建設費が大幅に上振れたとか、そもそも開く目的が分からないなど、ネガティブな意見は多いが、いざ始まれば楽しむのが日本人だと思っている▼1970年の大阪万博の時は「せんい館」があり、本紙でも特集を組んでいた。「繊維は人間生活を豊かにする」をテーマに多くの繊維関連企業が参加。予算は約10億円と、今見ても驚く金額だった▼パビリオンをデザインしたのはグラフィックデザイナーの横尾忠則氏。建築工事用の足場を残し、作業服姿の人形を取り付けることで、「完成へあと一歩」の瞬間を凍結した状態を表現。まさに常識を破る演出だった▼当時の日本繊維産業連盟の谷口豊三郎会長(東洋紡績元社長)は若い世代に対し「選ばれた頭脳に新しいひらめきが投影できる」なら「出展した意義は、十分、見いだせる」と述べている。さて今回の万博はどんなひらめきを与えてくれる?