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伊藤忠商事/学生服リユース「学リレ」好調/利用校は25校に

2025年04月25日 (金曜日)

 伊藤忠商事が提供する学生服・学用品専門フリーマッケットサービス「学リレ」が好評を博している。学校関係者限定のプラットフォームで、不要になった制服や学用品が保護者間で売買できる。2024年9月の本格稼働から、利用校は半年で25校に広がった。

 着なくなった制服を売りたい、買いたいという需要は少なくない。しかし、個人間取引でポピュラーなフリマアプリは、目的外利用を防ぐため中古制服の売買を禁止している。このため、販売機会はPTAが行うバザーや譲渡会が主流だ。

 同社は学リレに先立つ20年に学生服・学用品電子商取引(EC)プラットフォーム「学校生活」の提供を開始。受発注から決済、配送、さらに制服の採寸もオンラインで可能とし、各業務を大幅に効率化できる。

 学リレは、学校生活の会員登録を介することで、利用を学校関係者に限定。さらに、売買は匿名で行える。

 バザーや譲渡会が卒業後に行われることが多いのに比べ、学リレは「子供の成長が早く、制服がサイズアウトしてしまった」など、売りたいタイミングで販売できる。リアルの販売会のような手間も不要。

 取引されているのは制服や体操服、靴、学用品など幅広く、サービスは本州、沖縄県の学校でも利用されている。「リユースに抵抗がない消費者が増えていること、サステイナビリティー(持続可能性)教育の効果もあるのでは」と同社はみる。

 学校生活と学リレは、25日まで東京ビッグサイトで開催の総合教育展「EDIX」の同社ブースで紹介されている。