ごえんぼう
2025年04月30日 (水曜日)
この時期にオフィス街を歩けば、明らかに新卒であろうフレッシュな若者の集団をよく見掛ける。スーツはピカピカ、顔には笑み、そこには夢と希望しか見いだせない▼ある調査によれば、2025年卒採用について、8割以上の企業が「難しい」「やや難しい」と回答した。理由は「複数内定を保有している学生が多く、最終承諾する学生の人数が読めない」などで、売り手市場であることを改めて感じさせる▼この調査結果を待たずとも、25年新卒に限らずとも、繊維関連企業の多くが近年、慢性的な人員の少なさを嘆く。新卒が集まらない。そこで最近人気を呼ぶのが、第二新卒者などを積極的に採用する「20代通年採用」だ。「新卒はいらない」と第二新卒に限定する企業すらある▼新卒であろうと第二新卒であろうと、働いていればスーツはくたびれてくる。でも、夢と希望は失ってほしくない。それを保たせるのが企業の務めだ。