ごえんぼう

2025年05月16日 (金曜日)

 来週にかけ全国的に気温が上昇し、夏日の所が増える予報。まだ体が暑さに慣れていない時期のため、熱中症に注意が必要だ▼体が暑さに慣れる生理的な適応反応を「暑熱順化」と言う。近年の熱中症による救急搬送者の増加、これに伴う熱中症予防活動の本格化から、自治体などが啓発している。本格的な暑さ到来の前に、軽い運動をしたり、湯船につかったりして汗をかき暑さに慣れ、体の熱を逃しやすくしておく▼昨年5~9月の熱中症搬送者は9万7千人超と過去最多だったが、暑熱順化の認知度は低い。ダイキン工業が今春実施した調査では、その意味まで知っている人は7・7%にとどまった▼熱中症にならずとも、熱を逃しにくい体のままでは自律神経が疲労し、睡眠の質低下や倦怠(けんたい)感、パフォーマンス低下などを招く。暑熱順化には数日から2週間ほどかかる。今夜からまず湯船につかり、汗をかいてみよう。