繊維ニュース

大学と組み企業説明会

2025年05月21日 (水曜日)

 児島商工会議所(岡山県倉敷市)の児島繊維産業未来ビジョン委員会は16日、倉敷市立短期大学(同)の服飾美術学科と連携して合同企業説明会を開いた。昨年初開催し、今年で2回目となる。

 繊維関連をはじめとする事業者と学生とのマッチングを促すことで、就職者増につなげる。今年は児島地域の企業で働く同校の卒業生によるトークショーも実施した。

 学生服、ワークウエア、デニムなど繊維関連を中心に15事業者がブースを構え、本科と専攻科の学生70人が参加した。学生らは5社を選び、企業担当者から会社概要や就職後の仕事の内容などについて話を聞いた。

 児島の企業で働く同校の卒業生によるトークショーも開かれた。学生服メーカーの菅公学生服、明石スクールユニフォームカンパニー、児島、デニム・ジーンズ製造卸のジャパンブルーの担当者が登壇し、現在の仕事内容や、やりがい、学生時代に頑張ったことなどについて語った。

 今回参加したジーンズ製造卸のベティスミス(倉敷市)の大島康弘社長は「地元産業に携わる人が増えてくれれば」と話す。

 冒頭のあいさつで、安達励人学長は同校が地元産業界からの要請によってできたことに触れ、「地域の皆さんは親のようなもの」とし、この企業説明会が「今後の関係づくりの第一歩になれば」と話した。児島繊維産業未来ビジョン委員会の髙田尚志委員長(児島商工会議所副会頭、髙田織物社長)は「皆さんの力を発揮できるステージが児島にはある」と学生らに呼び掛けた。

 2023年に立ち上がった同委員会は「児島の繊維産業を持続可能な成長産業へ」をテーマに、若者の就労・スタートアップ支援、ブランド力向上などに焦点を当て、事業を行っている。企業説明会は、同校の学生の、地場企業とのつながりや就職が少なかったことが開催のきっかけとなった。