『AFF 東京2025夏』出展企業ピックアップ①

2025年05月29日 (木曜日)

差別化した製品を訴求

 日本最大級の繊維・アパレルOEM/ODM展示会「AFF・東京2025夏」が6月9~11日、東京ビッグサイトで開かれる。日本市場を重視する約450社が出展する。注目の出展社を紹介する。

(上海支局)

リサイクル素材のニット糸/海塩南北湖毛紡

 2000年創業のニット糸メーカー。工場の建物面積は1万平方㍍、従業員数は80人余り。イタリアや日本製の粗紡機とファンシーヤーンの生産設備を導入し、0・5~30番手の各種混紡糸とファンシーヤーンを生産する。

 年産能力は約1千㌧。日本や韓国、香港、欧米への輸出に加え、中国国内でニット糸ブランド「佳兎」(ジャートゥー)を展開。輸出と中国内販の売り上げ比率は、6対4。備蓄品を手掛け、短納期・小ロットのニーズに応えている。

 3回目となる今回展では、リサイクルウールやペーパーヤーンなどのサステイナブル素材を打ち出す。

多彩なシームレスウエア/海寧葉氏針織

 1997年に創業した機能性スポーツウエアメーカー。工場の建物面積は1万平方㍍強、工員数は約200人で、シームレスウエア(無縫製ニットウエア)をメインに生産している。

 日本の売り上げ比率は10%程度で、日本の顧客は、大手アウトドアやスポーツブランド、流通など。製品の差別化を進め、自社の強みを明確にすることで成長を図っている。

 6回目となる今回は、スポーツウエア、ヨガパンツ、インナーの多彩なシームレスウエアを出展する。吸湿排汗、抗菌などの機能性を持つ合繊と天然素材使いを訴求する。

サステイナブルなデニム製品/江陰裕蘭紡織

 2003年に設立されたデニムメーカー。染色から織布、後加工までを一貫で手掛ける。年産能力は約1300万㍍。定番品からストレッチ、冷感、発熱などの機能性を持つデニムを生産する。

 輸出に特化している。2回目の出展となる今回は、リサイクル素材やPLA(ポリ乳酸)繊維、原着糸などのサステイナブル素材使いと、冷感、発熱などの機能素材使いをアピールする。

キッズウエア中心のメーカー/大連宏洋服裝

 2003年に設立されたキッズウエアがメインのメーカー兼商社。大連周辺で、縫製とプリントを手掛ける自社工場を計3軒運営する。強みはコスパの高さとQRと自負する。市場別売り上げ比率は輸出90%、中国内販10%。内販ではショート動画配信「抖音」(ドウイン)を通じた直販に取り組む。

 2回目の今回は、天然素材使いの編み物製や、編み物と織物をドッキングしたキッズウエアを出展する。デニム製品やスイムウエアもアピールする。

日本向け婦人セーター/大連富美

 2014年設立の婦人セーターのメーカー。日本向けにほぼ絞り、百貨店ブランドをメインターゲットに展開している。サンプル室を備えた自社工場、経験豊かな技術者と生産管理者を擁していることが強みと言う。

 直貿と、商社経由の2本立てで展開している。

 これまで10回出展している。今回展では、バラエティー豊かな婦人セーターを出展する。日本市場で好まれるシンプルかつ細部にこだわったデザインを訴求する。