東洋紡せんい ベトナムで改質わた・糸量産

2025年06月04日 (水曜日)

 東洋紡せんいのマテリアル事業部ライフマテリアルグループは、ベトナムで改質わた・糸を量産する。

 既に25秋冬向け寝装品や26春夏向けインナーで改質した綿のわたの採用が進んでいる。

 得意とする改質技術を生かし、海外生産のコストメリットや現地供給能力を高めることで差別化する。綿が先行し、ベトナムで協力工場を活用し、改質加工わた、紡績糸の生産体制を構築している。

 綿を改質して吸湿発熱機能を高めた糸「ホットナチュレネオ」が既に、国内の25秋冬向けブランケットに採用されている。ホットナチュレネオの吸湿性をより高めた有機綿タイプも26春夏向けインナーで採用された。

 ベトナムで改質レーヨンの量産体制もこのほど構築。日本で作る改質わたと同等の性能を持つ改質レーヨンを供給できる。吸湿性が高く、水分を蓄える改質レーヨン糸「リフレス」、ウールを超える吸湿性を持つ「スーパーリフレス」などを供給する。敷パッドやふとんの中わた用へ提案する。

 ASEAN地域で、吸湿性の低いポリエステルを改質することで綿並みの吸湿率に高めたポリエステル短繊維「グレファージュ」の生産体制構築も進めている。汗と蒸れ感を同時に処理することができ、寝具の中わた用途などへ訴求する。ポリエステルにない機能を付与することで、モノマテリアル化も後押しする。