ごえんぼう
2025年06月06日 (金曜日)
夏服への衣替えはお済みだろうか。日曜から雨が続き、本州も梅雨入りが言われる。まだなら土曜のうちに済ませたい▼衣替えは平安時代に中国から伝わり、宮中行事として年2回行われるようになったとされる。江戸時代になると着物の種類が増え、武家社会では四季に合わせて年4回と定められ、庶民にも普及。明治時代に洋服が取り入れられ、旧暦から新暦に代わると再び年2回になった▼かつては大掃除と並ぶ家族行事だったが、さまざまな調査を見ると、最近は衣替えをする家庭が減ってきている。面倒という理由のほか、クローゼットに収まる分しか服を持たない人、夏の長期化により夏服を基本に冬は重ね着で年間を乗り切る人が増えたためのようだ▼衣替えにも気候変動の影響。学校制服も移行期間が設けられ、夏服・冬服の一斉衣替えは消えつつある。ただ、ファッションで季節感を楽しむ余裕はなくしたくない。