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帝人フロンティアなど/タオルでサッカーの“応援力”を可視化

2025年06月06日 (金曜日)

 関西大学、帝人フロンティア、デジタルデバイス開発のnu.(広島市)は、サッカーJリーグ・サンフレッチェ広島と協力し、圧電センサーを搭載したタオルとスマートフォンを連動させ、実験参加者の応援動作をリアルタイムに映像へ反映させる実証実験を行う。

 実験は、22日に開催されるサンフレッチェ広島対横浜FC戦のパブリックビューイング会場で実施。一般公募で選ばれた80人が参加する。

 実験に用いるのは、関西大学システム理工学部・田實研究室と帝人フロンティアが共同開発しているセンサー「圧電組紐」。このセンサーは「引っ張り」や「ねじれ」などの動作を電気信号に変換するもので、応援タオルに縫い込まれている。

 参加者がタオルを振ることで得たデータをスマートフォン経由で収集・解析し、nu.が開発したアニメーション演出と組み合わせて“応援力”としてスタジアムの大型ビジョンにリアルタイムで投影・可視化する。

 今回の実験を通じて、サッカー観戦におけるICT活用モデルの構築を目指すほか、スポーツイベントの価値向上や地域スタジアムでの体験強化への応用も視野に、研究開発を進める。