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東洋紡せんい 25春夏寝装向け50%増

2025年06月10日 (火曜日)

 東洋紡せんいのマテリアル事業部ライフマテリアルグループ寝装チームは、25春夏向け寝具寝装素材・製品の販売数量が24春夏比で50%増加した。

 25春夏向けから始めた超高強力ポリエチレン繊維「ツヌーガ」使い糸の海外販売などが伸びた。

 春夏向けは接触冷感系が柱で「ツヌーガの引き合いが強い」とする。ツヌーガ100%生地「アイコールド」やツヌーガとレーヨンの長短複合紡績糸「アイスデラックス」、ツヌーガ100%糸をそろえ、糸、生地、製品売りする。海外で製品を組み立てる顧客ニーズに対応するため、既に取り組む生地売りに加えて、25春夏向けから糸の海外販売も始めて販売増へつなげた。25春夏向けでは海外で組み立てた対日製品売りも増えたが、国内の生地販売は減少した。

 ツヌーガは東洋紡の敦賀工場で製造。比熱や熱伝導性が高く、皮膚の熱を吸収・拡散させる特性を持っていることから接触冷感性のある生地が作れる。220デシテックス、440デシテックスの糸をそろえる。220デシテックスのタイプが増えており、ハイゲージの天竺編みにすることなどで冷感性を高める。製品は敷パッドや枕パッド、キルトケットに対応。高い冷感性が評価され、採用した取引先のリピートも多いとしている。

 26春夏向けでは冷感素材以外にも、綿の改質加工による消臭・PHコントロール機能糸「デオドラン―C」、レーヨンの改質加工によるウール並みの吸湿性を持つ機能糸「リフレス」、ウールを超えた吸湿性を持った中わた用改質レーヨン「スーパーリフレス」、銀イオンをアクリル繊維にイオン結合させた安全性に優れた除菌機能糸「アグリーザ」も提案する。