「AFF・東京2025夏」/商売拡大へ450社集結/日本の要望に合った機能提案
2025年06月10日 (火曜日)
中国のOEM/ODM関連企業が一堂に会する展示会「AFF・東京2025夏」が9日、開幕した。繊維・アパレルOEM/ODM展として国内最大級を誇り、会場の東京ビッグサイトには日本市場に重点を置く約450社が集結した。11日までの3日間、高付加価値品や生産背景などを訴求し、日本企業との商売拡大を図る。
ブースの数は合計で約550。OEM企業だけでなく、ODMの需要にも応えられるデザイン提案力を持つ企業が出展する。機能性、持続可能性、小ロット生産、低コスト、短納期などで競争力を持つ企業もブースを構える。ファッション衣料や素材・副資材、服飾品、家庭用品まで多彩な打ち出しが行われている。
各社の出展のほか、「AFFセレクション」や「うごきのカタチ」と題した特設展示スペースなども設けられている。AFFセレクションでは、日本市場向けで豊富な経験を持つ企業が集まり、高品質、高機能、高付加価値を付与した製品を展示。各種セミナーなども行われる。
AFFは今回で44回目を数えるほど歴史が長く、出展を重ねる企業は多いが、中には今回が初出展と話す企業の姿もある。佛山市新盛メリヤス(針織)もその1社。ニットシャツなどを得意とし、自社商品と日本市場との親和性が高いと考え出展を決めた。
佛山市内に編み機200台規模の工場を持ち、山東省や浙江省をはじめとする中国各地で縫製する。主力は紳士で「ビジネスシャツなどを日本市場に提案したい」と強調した。200番という細番手の糸を使った高付加価値品も訴求する。
広州秀晟紡織品も今回が初出展と言う。現状は、日本市場向けはゼロだが、模様部分をろうで防染する染色技法であるろうけつ染めなどで開拓を目指す。生地は40色以上のバリエーションを用意し、「今年中に100色に増やす」としている。製品納入にも応じる。
継続出展の企業では、サステイナビリティーに注力する企業が目立つ。SHANGHAI JINHUI FASHIONは、ゴルフウエアと婦人ファッションが主力で、100%日本市場向け。少しずつ需要が増えているとする再生ポリエステルや再生コットン使いの製品などを紹介した。