ごえんぼう
2025年06月11日 (水曜日)
ネイリストの新藤杏菜さんは2人目の子供を出産した後に指定難病の全身性エリテマトーデスを発症、その影響から横断性脊髄炎を患い、排せつ障害となる▼排せつ障害者用の福祉下着も着用してみたが、デザインが好みではなかった。「おしゃれと機能性が両立した下着があれば――」。紆余(うよ)曲折を経て今では排せつ障害者用インナーブランド「ルエイル」を立ち上げ、代表に就いている▼インナー向けに生地やレースを企画販売する澤村(大阪市中央区)と出会えたことが大きかった。澤村がベースの生地やレースを無償で提供し、縫製も子会社の縫製工場で行うスキームが始まった▼日本で排せつ障害を患うのは40歳以上の12%と推計されているが、市場的には大きいとは言えない。「どうやって利益を出していくのか」と澤村に問うと、「当社には『世のため人のための仕事を』というモットーがあるので」との回答。なるほど。