「インテキ深セン25」/華南市場の開拓強化へ/日系は順調な滑り出し

2025年06月12日 (木曜日)

 【深セン=岩下祐一】華南市場に焦点を当てた生地・副資材展「大湾区国際紡織面料及輔料博覧会」(インターテキスタイル深セン アパレルファブリックス2025=インテキ深セン25)が11日、広東省深センの深セン会展中心で開幕した。日系企業は華南市場の開拓に注力する9社が出展する。会期は13日まで。

 今回展は、OEM・ODM企業やブランドが出展するレディース展「BIRD」(バード)と糸展「ヤーンエキスポ」、ニット展「PH Value」の3展示会との併催だ。出展社数は、昨年展をやや下回る約1千社。うち、半数以上を生地・副資材の企業が占める。

 生地・副資材の海外出展者(60社強)は増えたものの、国内出展者が減った。景気低迷を受け、国内企業の出展意欲が下がっているとみられる。

 日系企業は、昨年展と同じ9社(サンウェル、双日ファッション、宇仁繊維、豊島、柴屋、桑村繊維、クラボウ、KIRARI、小原屋繊維)が出展した。初出展の小原屋繊維は、「インテキ上海24春夏」への初の出展を機に、中国内販の拡大に乗り出した。その成果で、中国の売り上げが現在、海外市場としては最大となっている。さらなる深耕のため、今回展に出展した。

 日系各社のブースは初日午前、客足が途絶えず、順調な滑り出しとなった。「来場者は昨年よりも多そうだ」(サンウェルの中国法人、燦日泉〈上海〉貿易の安富哲総経理)、「今回は来場者が多い」(クラボウの中国法人、倉紡貿易〈上海〉の三谷尚志総経理)などの声が聞かれた。