「インテキ深セン25」/備蓄、独自加工など訴求/日系企業ブースがにぎわう

2025年06月16日 (月曜日)

 【深セン=岩下祐一】11~13日に広東省深センで開かれた生地・副資材展「大湾区国際紡織面料及輔料博覧会」(インターテキスタイル深セン アパレルファブリックス2025=インテキ深セン25)で、日系出展者は備蓄サービスや日本独自の後加工をアピールした。初日、2日目とも各社のブースはにぎわった。

 豊島の来場者数は、昨年展を上回ったもようだ。中国に拠点を持たない日本の生地商社の備蓄品や、浜松産地のバイオーダー品を打ち出した。綿や麻などの天然素材使いの織物が多数ピックアップされた。広州オフィスを一昨年に新設し、広州と深センでの営業を強化してきた成果により、同社の華南エリアでの売り上げは伸びている。

 柴屋は、開催初日に約80社と商談した。麻や綿使いの柿渋染めや炭染め、天日干しなどの日本の独自加工素材を打ち出し、好評を得た。同社の中国内販のパートナーである野村貿易の中国法人が現在、上海からの出張を増やし、深センでの営業を強化中だ。

 宇仁繊維のブースには、百貨店アパレルやネット通販ブランドの関係者が多数来場した。深センでは、完全耐久性シワ加工「ミラクルウェーブ」や近江晒加工の素材が売れている。今回展では、ちりめん無地染めが引き合いを受けていた。同社は今年9月、新体制で中国市場の開拓強化を図る方針だ。