中国・繊維アパレル企業の24年通年&25年Q1業績(13)製品OEM
2025年06月17日 (火曜日)
スポーツウエアなど一部健闘
製品OEMの2024年業績と25年1~3月業績は、編み物製のスポーツウエアなどを手掛ける一部が健闘した。ファブレスで中高級ブランド向けを展開する利華(レバースタイル)は、3年連続で過去最高益を更新した。
国有企業でアパレルや玩具の貿易と、化学品を手掛ける江蘇国泰(グオタイ)は、24年売上高が388億元で前年比4・7%増えたが、純利益は11億元で31・0%減った。うちアパレルや玩具の輸出高は、315億元で11・9%増えた。
25年1~3月は、前年同期に比べ増収増益だった。
生地から一貫で編み物製衣類を手掛ける申洲国際(シェンジョー)は、24年売上高が286億元、純利益が62億元で、各14・8%、36・9%増えた。日本の大手SPAや、北米ヨガウエアブランド向けなどがけん引したとみられる。
主なアイテム別売上高は、スポーツウエアが9・8%増の197億元、カジュアルウエアが27・1%増の72億元だった。インナーは14億元で、34・6%増えた。
主な市場別売上高は、日本が31・5%増の48億元で、上げ幅が最大となった。米国が18・9%増の46億元。欧州は3・2%増の51億元で、微増にとどまった。その他海外は59億元、中国国内は80億元で、それぞれ13・4%、13・2%増えた。
伊藤忠商事グループが出資する盛泰(サンライズ)は、24年売上高が36億元、純利益が4664万元で、各21・1%、55・3%減った。
25年1~3月は減収だったものの、純利益は2037万元で3倍だった。
レッグウエアとスポーツウエアを手掛ける健盛(ジャサン)は、24年売上高が25億元、純利益が3億2492万元で、それぞれ12・8%、20・1%増えた。
25年1~3月は、増収、2桁%減益だった。
日本や欧米のメガSPA向けを手掛ける晶苑国際(クリスタル)は、24年売上高が24億㌦、純利益が2億82万㌦で、各13・4%、22・5%増えた。
利華(レバースタイル)は、24年売上高が2億2292万㌦、純利益が1714万㌦で、それぞれ6・9%、9・8%増えた。3年連続で過去最高益を更新した。一方、伸び率は売上高、純利益ともに1桁%台にとどまった。欧米顧客の成長スピードが鈍ったことと、米国の大手顧客の1社が破産申請したことが響いた。
(上海支局)