「インテキ深セン25」/日系各社の商談数伸びる/出展内容に工夫も

2025年06月17日 (火曜日)

 【深セン=岩下祐一】11~13日に広東省深センで開かれた生地・副資材展「大湾区国際紡織面料及輔料博覧会」(インターテキスタイル深セン アパレルファブリックス2025=インテキ深セン25)の日系出展者の商談件数は、昨年展を上回るところが目立った。短納期・小ロットのニーズに応えるアイテムをそろえるなど、出展内容を工夫した成果が表れた。

 クラボウは、日本本社の徳島工場などで生産する綿100%や合繊混のカジュアル向け織物と、デニムを出展した。これまでの出展の反省を踏まえ、生機を備蓄し、小ロットに対応できる素材を中心に据えた。「深センなどの華南の顧客は、ネット系が多く、小ロット対応は必須」と同社関係者は述べた。

 桑村繊維のブースでは、日本製先染め織物が多くピックアップされた。「深センの顧客は(製品卸売市場の)南油市場などの高級ブランドが多く、日本製が受け入れられている」と、同社スタッフは述べた。

 初出展した小原屋繊維は、中国の顧客が好む表情感のあるリネンや綿、ウール使いの織物をアピールした。春夏から秋冬向けまでまんべんなくピックアップされた。同社は2024年3月に開かれた「インテキ上海」への初の出展を機に、中国内販に乗り出した。その成果で、中国の売り上げが現在、海外市場としては最大となっている。