繊維ニュース

菅公学生服/新生産本部棟が完成/生産本部機能を集約

2025年06月18日 (水曜日)

 菅公学生服はこのほど、岡山県倉敷市内に新しい生産本部棟を建設した。学生服の生産に関わる本部機能を集約した拠点となる。来月からは1階の研究スペースでブレザーの生産や改善業務などを始めるほか、将来的には新商品や新機能の開発も想定する。

 鉄骨造の2階建てで、床面積は1階が1097平方メートル、2階が1082平方メートル。投資額は建設費のみで約9億円となる。同社の創業の地である倉敷工場の敷地内で昨年8月から建設を進めており、今年5月31日に竣工(しゅんこう)した。今月5日に竣工式を行い、10日から業務を始めている。従業員数は76人。

 計画管理や設計管理、原価管理など、学生服の製造に関わる本部機能を持つ。試作対応のほか、モノ作りの研究も行う。来月からは、1人または少数者でユニットを組んで製品の組み立て工程を完成まで担当する、セル生産方式によるブレザーの生産にも取り組む予定だ。

 建物の名称は社内公募により、「シラウメベース」に決まった。同社の社名の由来である菅原道真の邸宅「白梅殿」から着想した。ここで働く人たちがさまざまな色を作り出していく土台となる“白のキャンバス”というイメージも込められている。白い外壁と屏風の形状をデザインした美術館風の外観を取り入れた。