学生服業界/学生服リユースに広がり/メーカーも本格参入
2025年06月24日 (火曜日)
学生服のリユースが広がりつつある。学生服リユース専門店などでの中古学生服の取り扱いは以前からあったが、ここに来て学生服を供給する学生服メーカーがリユース事業に参入する事例も出てきた。(秋山 真一郎)
学生服では以前から、年長者の着用した服を親戚や知人などから譲り受けるお下がりの文化がある。近年は制服リユースを専門とするショップやNPOなどが事業を展開するなど、一般消費者にも中古学生服の認知が広がりつつある。
これまでは、家庭の経済的な負担を減らすという側面からお下がりを利用するケースが多かった。この要素に加え、近年は環境配慮への意識の高まりのほか、ファッションリユース店やフリマサイトなどの浸透で、若年層を中心にリユースへの抵抗感が薄まっている。そのような中、学生服メーカーがリユース事業に乗り出すケースも出てきた。
明石スクールユニフォームカンパニーはメーカー認定のリユース・リサイクル事業「リリング アカシ」を今春から本格化している。連携する学校で制服の寄付、もしくは買い取りを実施。クリーニング、修繕、検品、仕上げを行った後、手頃な価格でリセールする。リユースが難しい製品はケミカルリサイクルによって再資源化する。
中古制服が学校関係者以外に販売されるケースも見受けられる中、学校、保護者、生徒に安心して使ってもらえる仕組みを整えた。複数校で取り組みが進んでおり、一部では販売にもつながるなど「実績が出てきた」(柴田快三専務)とする。
菅公学生服は4月から、同じ学校の保護者同士が制服や体育着を売買できるフリマサービス「ゆにのわ」の提供を全国の学校に向けて始めた。プラットフォーム上で制服や体育着、学用品を出品、購入できるもので、転売業者など、外部からの閲覧、購入はできないほか、取引から配送まで保護者間は匿名で対応する。
同社担当者は「制服を買う際に新品や中古など、選択肢がないことが消費者の不満につながっていた」とサービス開始の経緯について話す。一部の学校がトライアル導入するほか、実際に採用にもつながった。来期(2026年7月期)までに100校の導入を目指す。
学生服メーカー以外での事例も。伊藤忠商事は学生服・学用品専門フリマサービス、「学リレ」を昨年から本格稼働させている。20年から展開する学生服・学用品電子商取引(EC)プラットフォームの「学校生活」を介し、利用を学校関係者に制限。保護者が不要になった制服や学用品を匿名で売買できる。制服や体操服、靴、学用品などが売買され、本州や沖縄県の学校でも利用されている。