繊維ニュース

菅公学生服/制服フリマサービス開始/ネットで保護者が売買

2025年06月24日 (火曜日)

 菅公学生服はこのほど、同じ学校の保護者同士が制服や体育着を売買できるフリマサービス、「ゆにのわ」を全国の学校に向けて提供を始めた。使用しなくなった制服などを再活用できるプラットフォームで、環境問題への貢献や保護者の経済的負担の軽減を目指す。既に3月から一部の中学校や幼稚園がトライアル導入しており、来期(2026年7月期)までに100校の採用を目指す。

 スマートフォンやパソコンから制服や体育着、バッグといった学用品を出品、購入できる。従来のバザーや譲渡会に比べ、保管や開催準備の手間を省くことができる。

 一般的なフリマアプリでは中古学生服の売買が禁止されている。ゆにのわでは転売業者など、外部からの閲覧、購入ができないほか、取引から配送まで保護者間は匿名対応で行うなど、安全性に配慮する。学校、保護者ともにシステム導入費や月額使用料は不要。売買取引が成立した際に、販売手数料(販売価格の20%)と配送費が販売価格から差し引かれる。

 学校での導入決定後、学校・入学年度別の学校専用キーを発行する。先生から保護者へ学校キーを案内し、保護者が公式サイトにアクセスして会員登録することで利用できる。開設された各学校ページで、同じ学校に通う子供の保護者同士が売買を行う。全国の幼稚園、小学校、中学校、高校などを対象とする。

 4月から本格稼働する。宮城県内の私立幼稚園、公立中学校がトライアルするほか、既に導入にもつながっており、約200人が会員登録している。出品もあり、売買取引はこれからと言う。同社担当者は「学生服メーカーが運営しているという点で、保護者や学校にとっても安心感がある」と話す。

 制服モデルチェンジの営業時にアフターサービスの一つとして、各拠点で提案している。11~13日にインテックス大阪で開かれた教育分野の展示会、「EDIX大阪」でもアピールした。

 同社では、不要になった学生服や体育着を回収して資源を循環させる「制服・体操服の循環型プロジェクト(PJ)」にも取り組んでいる。今後は同PJとの連動も視野に入れる。