ユニチカ 繊維事業の一部を譲渡
2025年06月26日 (木曜日)
ユニチカは25日、一部繊維事業の譲渡に関し、3社と基本合意に達したと発表した。ユニチカトレーディング(UTC)の一部事業をシキボウ、ユニチカスピニング(Uスピニング)をカワボウ(岐阜市)、スパンレース不織布事業を瑞光(大阪府茨木市)にそれぞれ譲渡する。
UTCからシキボウに譲渡されるのは、衣料繊維事業のうちユニフォーム事業、寝装品事業、プリント事業、シャツ事業の一部など。また、ユニチカ〈北京〉貿易、UTCベトナムが手掛ける衣料繊維事業、UTCインドネシアの全事業も譲渡対象となる。
UTCとシキボウはこれまでも製品開発や生地の生産・販売などで協業の実績があり、繊維事業における高い親和性がある。今回の譲渡はこの関係をさらに発展させるもので、今後は事業規模の拡大、開発・技術力の強化、販売チャネルやブランド力の向上、人材交流など、多方面でのシナジーの創出を図る。
Uスピニングの譲渡先であるカワボウは、グループ会社のカワボウ繊維を通じて、梳毛紡績、撚糸、長繊維加工などの高度な技術を保有する。Uスピニングの合成繊維紡績の開発・生産能力と組み合わせることで、両社の技術的な補完関係を生かした相乗効果が見込まれている。
また、垂井事業所(岐阜県垂井町)で展開しているスパンレース不織布事業は、衛生製品製造機械を主力とする瑞光から事業譲渡の申し入れがあり、成長性や雇用の継続性などを総合的に勘案し、譲渡を決定した。瑞光100%子会社のCOTEX(岡山県倉敷市)への譲渡を予定する。
いずれの事業譲渡も、最終契約の締結は8月初めごろ、譲渡完了は12月末を想定している。