ごえんぼう

2025年06月30日 (月曜日)

 商品やサービスの価格設定は、企業にとって極めて重要な課題だ。同じ価格でも「高い」と感じる人もいれば「安い」と感じる人もおり、設定は一筋縄ではいかない▼統計局のサイトでは「最適な価格設定」について解説されている。消費者の感覚を可視化するために活用されるのが「PSM分析」(価格感度測定法)で、受け入れられやすい価格帯や最適価格を導く手法だ▼PSM分析は価格の方向性を探る強力なツールとなるが、万能ではない。アンケート調査などと組み合わせることで、より精度の高い判断が可能になる▼あるサブスクリプションサービスは、価格を月の携帯代よりやや低く設定し、成功している。平均的なアンケート結果が、たまたまその水準だったとか。「値決めは経営者の仕事であり、人格がそのまま現れる」(稲森和夫氏)。メーカーは原価を基準に考えがちだが、時には視点を切り替えることも必要か。